展覧会「よみがえる半泥子の千歳山荘」

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三重県津市で6月13日より開催されている展覧会「よみがえる半泥子の千歳山荘」に行ってきた。
千歳山荘とは弊ブログで度々紹介させて頂いている旧川喜田久太夫(半泥子)邸のことである。山荘の書院を飾っていた襖や洋館の棟飾り、山荘の写真及び図面、半泥子が作った茶碗などが展示されている。資料は初めての公開と思われるものが多く、見応えのある内容である。7月2日まで。(写真は販売されていた図録)

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詳細については下記の産経新聞記事を紹介させて頂く。

千歳山荘復元へ「よみがえる半泥子」展 三重県総合博物館で茶碗や杉戸、ゆかりの品展示

百五銀行頭取を務めるなど実業家として活躍する一方、陶芸や書画、俳句、写真などに豊かな才能を発揮した川喜田半泥子(はんでいし)(1878~1963年)が津市垂水に建てた千歳山荘(ちとせさんそう)で表した美の世界を紹介する交流展「よみがえる半泥子の千歳山荘展」が、津市の県総合博物館MieMuで開催中だ。主催は津文化協会などで、山荘の復元や再建などに向けて機運を盛り上げたい意向。展示は7月2日まで。
 千歳山荘は大正5年、津市を一望する千歳山に完成。洋館と和館を併設し、窯も開いて半泥子が創作活動の拠点にする一方、半泥子を慕って訪れる財界や文化人、政治家らのサロンとして情報発信の場になった。
 山荘はその後、移転を繰り返し昭和60年に鈴鹿市で解体され、部材は奈良県内の民間団体の倉庫で保管。三重県内の団体などが、もともと山荘のあった千歳山での復元、再建を目指し、運動を続けている。
 展示では、半泥子作で初公開となる茶碗(ちゃわん)や、山荘にあったふすま、杉戸のほか、屋根にのせた銅製の棟飾りなど約40点を並べた。山荘建設の経緯や半泥子の人生、美術品の作者の解説なども、写真パネルなどで紹介している。
 同協会の辻本當理事長は「なんとか再建したいので、多くの人に山荘の素晴らしさを分かってほしい」とPRしている。
 期間中の土、日曜日は山荘のミニチュアペーパークラフト教室を開催。また、17日午後1時半から菅原洋一・三重大教授による講演「半泥子と千歳山荘」と、藤森照信・江戸東京博物館館長による講演「茶と茶室について」が隣接の県生涯学習センターで開かれる。定員100人。無料だが、当日午前10時から博物館展示室受け付けで配布される整理券(先着順)が必要。

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購入した図録から図版を一部紹介させて頂く。(※もし問題がある場合は速やかに公開を取り止めさせて頂きます)
昭和59年(1984)頃、鈴鹿市に建っていた頃の姿。この後間もなく解体され、今日に至るまで解体材の状態で保管されている。

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昭和18年(1943)に撮影された洋館1階広間。
川喜田半泥子から海軍に献納され、鈴鹿に移築される直前の撮影と思われる。

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書院の一ノ間。これらの建物の部材は大半が良好な状態で現存しており、再建は可能であるという。このような資料を目にすると益々再建が本当に実現することを願わずにはいられない。
現在、再建に向けた活動を進めており、今回の展覧会を主催された「半泥子と千歳山の会」のホームページはこちら

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上記展覧会と併せて、川喜田半泥子ゆかりの建物や施設を見学(一部は再訪)してきた。
津市垂水の千歳山の一角にある石水博物館は、江戸時代からの伊勢の豪商であった川喜田家の資料や、同家十六代当主である半泥子の陶芸作品等を収蔵、展示している。

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石水博物館の敷地はかつての千歳山荘の一部に当たり、写真の門や収蔵庫として建てられた千歳文庫などが現存する。(千歳文庫や旧千歳山荘の門について弊ブログ過去記事参照)

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伊勢志摩サミットの会場として注目を集めた志摩観光ホテル。昭和26年(1951)開業当初の姿を残す旧館は、昭和18年(1943)に鈴鹿海軍工廠内に建てられた将校倶楽部を移築再利用したものである。千歳山荘の洋館と書院は海軍ではこの建物に隣接して移築され、貴賓室として使われていた。

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川喜田半泥子が昭和14年(1939)に千歳山荘内に自らの設計で建てた茶席「山里茶席」。戦後間もなく半泥子が津市郊外に設けた窯場である廣永陶苑に移築され、現在は見学も可能となっている。

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廣永陶苑には「山里茶席」のほか、半泥子ゆかりの興味深い建物が点在する。

これらの建物は今後改めて個別に紹介させて頂く予定である。
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新年の御挨拶

明けましておめでとうございます。
本年も引き続き弊ブログを御愛顧の程、宜しくお願い申し上げます。

                                平成二十九年元旦  管理人拝

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和歌山・龍神温泉 旅館「上御殿」にて

年末の御挨拶

本年も残すところあと数時間となりましたが、年末の御挨拶とさせて頂きます。

本年も多くの方々に御訪問頂きましたことに、心より御礼申し上げます。
どうぞ来年も弊ブログを宜しくお願い申し上げます。

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今年も多くの建物を訪問・紹介させて頂いたが、その中でも特に印象に残った建物。
香川県仲多度郡多度津町の合田邸。(第1030回第1031回記事にて紹介)

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兵庫県神戸市東灘区の旧稲畑二郎邸(第1000回記事

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兵庫県姫路市網干区の旧山本家住宅(第1008回記事

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いずれの建物もそれぞれの地域の財産として、保存活用されることを願ってやまない。

第1000回目に際して

いつも弊ブログを御訪問頂き、ありがとうございます。
今月を以て、平成21年(2009)8月の開設からちょうど7年経ちましたが、弊ブログはこの度1000回目を迎えました。
御訪問頂いている皆様には心より御礼申し上げます。

7年の歳月を経て、ここで紹介してきた多くの建物もその後、それぞれ様々な運命を迎えつつあります。
文化財に指定されたり、修復され一般公開されるようになった建物もあれば、取り壊され姿を消した建物、
辛うじて外壁など部分的に残った建物などがありますが、可能な限り、それぞれの建物の「その後」も
いずれは取り上げて行きたいと考えております。

今回、第1000回目として紹介する建物も今後の行く末が案じられる建物ですが、よりよい形で後世に
引き継がれる事を願っております。

今後とも引き続き、弊ブログを宜しくお願い申し上げます。


第1回記事で取り上げた旧兵庫県庁舎(現・兵庫県公館)

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お見舞い

この度の熊本震災で亡くなられた方の御冥福をお祈り申し上げます。
また、被災された全ての方に心よりお見舞い申し上げます。

一日も早い災害の収束と、早期の復旧・復興が実現されることををお祈り申し上げます。

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平成21年(2009年)6月 熊本城訪問時の写真。

熊本城を始め多くの歴史的遺産も被災・損壊したとのことですが、災害収束後はいつか修復、復旧される日が来ることを祈ります。
プロフィール

syoukou

Author:syoukou
(ブログについて)
現存する近代日本の歴史的遺産(台湾など旧日本領土も含む)を建造物・土木構造物を中心に、思いつくままに取り上げております。

(写真について)
写真は特記しない限り管理人の撮影です。また絵葉書等の古写真は管理人の所蔵品、もしくは訪問先の展示品を撮影したものです。利用・転載等希望される場合は管理人まで御連絡頂けると幸いです。

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