第1049回・安中教会教会堂(新島襄記念会堂)

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群馬県安中市の日本基督教団安中教会教会堂は、同志社大学の創設者として知られる新島襄の召天(逝去)30年を記念して、大正8年(1919)に建てられた大谷石造の会堂である。国登録有形文化財。

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前回紹介した旧碓氷郡役所に隣接して建っている安中教会教会堂。

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外観はゴシック様式とし、石造の壁体にバットレス(控壁)を設ける。正面玄関左には鐘塔を配置する。

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屋根はかつては天然スレート葺であったが、現在は銅板葺に改められている。

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内部は天井をロマネスク風の円筒ヴォールトとし、突き当りの祭壇には2本の茨城県産大理石の石柱を立て、小川三知の作というステンドグラスを飾る。写真は祭壇側の外観。

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大谷石はフランク・ロイド・ライト設計の旧帝国ホテルに用いられたことで有名になったが、元来は北関東で蔵の建材などに使われてきた石材である。

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同じく大谷石を用いたキリスト教会堂として、栃木市のカトリック松が峰教会(昭和7年)がある。

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宗教家であり、教育者でもある新島襄(1843~1890)は、安中藩士の長男として天保14年(1843)に江戸で生まれ、元治元年(1864)に密航、米国のボストンに渡り、現地でキリスト教の洗礼を受けた。

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明治維新後の明治7年(1874)に宣教師として帰朝後、最初に伝道を行ったのが安中の地であった。

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安中教会は明治11年(1878)、新島襄に洗礼を受けた海老名喜三郎(安中教会初代牧師、のち同志社大学総長)などによって設立された。

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新島襄記念会堂とも称される現在の教会堂は、5代目牧師の柏木義圓、教会設立時からの信徒で群馬県会議長も務めた湯浅治郎などの尽力によって建てられた。

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大正7年(1918)の8月に着工、翌大正8年8月に竣工した。
設計者は古橋柳太郎。

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2階建の鐘塔を見上げる。

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正面扉の上には、新島家の家紋「根笹」のレリーフを飾る。

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教会堂のほか、宣教師館(旧ベーケン邸)、義圓亭(旧柏木義圓書斎)、温故亭(旧牧師館)の3棟が、平成16年(2004)に国の登録文化財となっている。

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通常は敷地内への立ち入りは出来ないが、平日に限り、事前予約制で内部見学が可能である。(日曜日は外観のみ見学可能)
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Re: 石造りの教会

コメントありがとうございます。ご教示頂いた「日本基督教団札幌教会」(旧札幌美以教会)も素敵な石造りの教会ですね。札幌訪問の機会があればそのときは是非訪れたいと思います。
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