第562回・軽井沢万平ホテル

IMG_7665_convert_20130411231707.jpg

軽井沢万平ホテルは明治27年(1894)創業の我が国有数の老舗ホテルである。建物も昭和11年(1936)竣工の本館(アルプス館)が今も現役で使われており、昭和初期のリゾートホテルの姿を今に伝えている。

IMG_7703_convert_20130411233848.jpg

万平ホテルの起源は、江戸時代後期の明和元年(1764)頃、中山道の宿場町であった軽井沢で佐藤万右衛門によって開かれた旅籠「亀屋」に遡る。明治以降、軽井沢は宿場町としては衰退するが、間もなくその冷涼な気候から、欧米人によって日光などと共に、恰好の避暑地として注目されることになる。

IMG_7662_convert_20130411231926.jpg

亀屋の当時の主人・佐藤万平(1850~1918)により欧米人相手のホテルとして「亀屋ホテル」が明治27年に開業する。間もなく欧米人には「亀屋」は発音しにくいとして屋号を「萬平ホテル」に改め、さらに現在の「万平ホテル」に改める。同35年には現在地に新築移転する。

IMG_7701_convert_20130411232159.jpg

昭和11年には二代目佐藤万平(1868~1958、初代万平の娘婿・佐藤国三郎)によって、現在の建物に建て替えられ、その後増改築を繰り返し現在に至る。

IMG_7668_convert_20130411234211.jpg

設計はドイツへ留学し建築を学び、日光の金谷ホテル別館も設計した久米権九郎(1895~1965)による。
信州佐久地方の養蚕農家をベースに、欧州の山荘の趣を加えたような外観が特徴である。

IMG_7667_convert_20130411232240.jpg

田中角栄、ジョン・レノン、池波正太郎など各界の著名人に利用されてきた、現在アルプス館と称されている本館の建物は、平成19年には経済産業省の近代化産業遺産に認定されている。

IMG_7673_convert_20130411232005.jpg

ロビー。内装も和風をベースとした比較的シンプルなもの。

IMG_7695_convert_20130411233242.jpg

玄関を入ってすぐ奥にあるのが、折り上げ格天井と軽井沢の今昔を描いた大ステンドグラスが特徴のダイニングルーム。ステンドグラスの一部が見える。

IMG_7688_convert_20130411232433.jpg

ロビーの暖炉まわり。

IMG_7678_convert_20130411232334.jpg

暖炉周りも和風意匠で統一されている。

IMG_7675_convert_20130411234616.jpg

ジョン・レノンも家族と共に利用していたカフェテラス。

IMG_7690_convert_20130411231745.jpg

階段室のステンドグラスは、ホテルの原点である「亀屋」の亀。

IMG_7692_convert_20130411232107.jpg

建物と共に作られたと思われる衝立のステンドグラス。

IMG_7670_convert_20130411233514.jpg

カフェテラス入口脇のステンドグラスは、宿場町時代の軽井沢と浅間山。

IMG_7679_convert_20130411233557.jpg

IMG_7681_convert_20130411233733.jpg

軽井沢の今昔を描く、ダイニングルームと廊下の間に嵌め込まれた大ステンドグラス。

IMG_7672_convert_20130411235512.jpg

煙を噴き上げる浅間山。

IMG_7680_convert_20130412000614.jpg

その浅間山を背景に、大名行列が街道を進む軽井沢旧景。

IMG_7684_convert_20130412000750.jpg

現代の軽井沢。といっても、昭和11年当時における「現代」。

IMG_7682_convert_20130412000651.jpg

当時大流行した流線型の自動車が描かれている。

IMG_7700_convert_20130411233200.jpg

(参考)万平ホテルホームページ
http://mampei.co.jp/earlydays.html
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

syoukou

Author:syoukou
(ブログについて)
現存する近代日本の歴史的遺産(台湾など旧日本領土も含む)を建造物・土木構造物を中心に、思いつくままに取り上げております。

(写真について)
写真は特記しない限り管理人の撮影です。また絵葉書等の古写真は管理人の所蔵品、もしくは訪問先の展示品を撮影したものです。利用・転載等希望される場合は管理人まで御連絡頂けると幸いです。

(リンクについて)
リンクはフリーです。なお、リンクを張らせて頂いている他の方のページは一部を除き相互リンクとなっております。

(コメントについて)
記事と関係の無いコメントは削除させて頂く場合もあります。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード